制作した楽曲をレコーディングしたけど、いまいちだな‥と感じ経験はありませんか?
僕も、何度も悩んだことがあります。
しかし、この手順を知っているだけでいい音源が作れるんです。
自分は初心者だから…
エンジニアに頼まないと…
と考えるかもしれませんが、そんな心配はいりません。
そこで大事なのがレコーディングの知識です。
音源はレコーディングのやり方ひとつで、大きく変わります。
今回は音源の完成度を上げるレコーディングの手順を、レコーディングエンジニア経験のある僕が、今までの経験を元に解説します。
手順1: 音源の最終チェック
手順2: 必要な機材を揃える
手順3: スタジオを予約
手順4: レコーディング
手順5: ミックスダウン&マスタリング
【手順1】音源の最終チェック
レコーディングする音源が完ペキか
ということです。
『レコーディングする=人に届ける』
ということです。
そんな音源は、メンバーと話し合い、これ以上ないものに仕上げておく必要があります。
【手順2】必要機材を揃える
音源のチェックがおわったら、レコーディングに向けて、機材を揃えましょう。
・パソコン(Mac推奨)
・オーディオインターフェース
・DI(ダイレクトボックス)
・マイク 各種
・ケーブル 各種
・モニター用ヘッドホン
持ち込み機材は以上です。
他はスタジオにあるものを使えばOKです。
パソコン(Mac推奨)
パソコンはレコーディングした音源を取り込むのに必要です。
Macを推奨する理由はこちらの記事で解説しています。
Mac製品の失敗しない選び方【Macを選べば新しい世界が広がります】オーディオインターフェース
楽器は直接パソコンに接続出来ないため、オーディオインターフェースを挟みます。 これにより、音の変換が行われ、よりよい音質で音を取り込めます。
オーディオインターフェースの種類も多くあるので、迷うと思いますが、オススメのインターフェースはこちらの記事で紹介しています。
【失敗しない】オーディオインターフェースの選び方DI(ダイレクトボックス)
それとD.I(ダイレクトボックス)が必要になります。
ギターやベースの音は、ハイインピーダンスなので、D.Iを使用しないと、音質劣化、ノイズが出てしまうことがあります。
きれいの音でレコーディングするための必須アイテムです。
D.Iが必要な理由【音質劣化は自分の価値を下げます】マイク 各種
レコーディングでは、アンプから出た音や、ドラムの音を録るのに、マイクがそれぞれ必要です。
コンデンサーマイクをレンタルしているスタジオはあまりないので、あらかじめ用意する必要があります。
ケーブル 各種
スタジオによっては、レンタルしているところもありますが、自分の使い慣れたケーブルがあった方がいいでしょう。
・シールド
・パッチケーブル(長めの)
XLRケーブルは、マイクの本数分必要になります。シールドは数本で大丈夫ですが、BELDEN製のがオススメです。 パッチケーブルは、ちょっとしたときに便利なので、あるといいかなって感じです。
マイクの変換端子も必要であれば用意しましょう。
モニター用ヘッドホン
モニターリングするヘッドホンが1つ必要です。
業界で有名なヘッドホンはMDR900stですが、これでなくて全然OK しかし、あまりに安いものはやめておきましょう。細かな音の聴き分けができないです。
【エンジニア向け】ヘッドホン選びこそが上達への近道【手順3】スタジオ予約
レコーディング日を決め、スタジオを予約しましょう。
1曲のRECであれば12時間あれば十分
スタジオの広さは20帖は欲しいです。
おすすめのスタジオは 『Noah』
都内最大のレンタルスタジオです。
僕が大学生のとき、バイトしてた埼玉県川越市の
も1stスタジオであればオススメです。
【手順4】レコーディング
そして、レコーディングです。
レコーディングでは以下のことに気をつけます。
リズム楽器から録る
これが基本です。
楽器でいうと
②ベース
③リズムギター
④リードギター
⑤ボーカル
この順です。
①②③で曲の土台をつくり、④⑤で飾り付けをするイメージです。なので①②③のグルーヴがものすごく大事になります。
ギター&ベース
LINE録りとマイク録り
録音の仕方には『LINE録り』『マイク録り』があります。
LINE録り
→アンプではなく、録音機器(インターフェース)に直接繋ぎ、録音
〈メリット〉
・準備が簡単
・場所を選ばない
・プラグインを使える
〈デメリット〉
・空気感がなくなる
・楽器の個性が失われる
マイク録り
→アンプの前にマイクを立てて、アンプから出る音をマイクで録音
〈メリット〉
・空気感がでる
・マイクの性能で音が変わる
・アンプで作った音で録れる
〈デメリット〉
・準備が面倒
・録音環境が必要
・録音した音を変えられない
一般的には、このふたつの録音方法を同時に行い、その音をミックスして使います。
ドラム
ドラムはマイクを数本使用して録ります。
「オーバーヘッドマイク」
ドラムセットの上部にマイクをセットして録音する方法です。
最悪の場合これ1本で録音も可です。
一般的には8〜10本のマイクで録音します。
・スネア
・バスドラム
・タム(各種)
・ハイハット
・シンバル(各種)
この優先順で使用できるマイクの本数、セッティングしていきます。
※この時、チューニングも忘れずに!
マイキング
マイクの位置を決めましょう。
ギター&ベース
→アンプキャビのスピーカーの周囲
ドラム
→打面からの距離
基本的にふたりでやる作業です。
演奏してもらいながら、マイクで録れた音をヘッドホンでチェックしましょう。
【手順5】ミックスダウン&マスタリング
ミックスダウン
レコーディングが終わったらミックスダウンという作業に入ります。
わかりやすく言えば、「音量チェック」です。
メディアフォーマットで最も効果的に再生されるよう調整する最終工程です。
主な作業は
・音の加工、補正
・音質、音圧、PANの調整
です。
音量レベル
各パートの音量レベルを調整します。
ギター、ベース、ドラムそれぞれの音量をバランスよく調整します。
「ドラムの音がよく聞こえるんだけど、ギターの音が全然聞こえない」「ボーカルの声が楽器に消され、歌詞が聞き取れない」ということにならないように、自分の耳でしっかりきいて調整しましょう。
音の加工、補正
DAWのプラグインを使い音を加工補正しましょう。
DAW付属のプラグインで、アンプシュミレーターやエフェクトを調整します。
ボーカルのピッチ補正もここで行います。
音質、音圧、PANの調整
この工程で使用するのが
・コンプレッサー
・リミッター
楽器の音の帯域が重ならないよう、イコライザーで調整します。コンプレッサーをかけ、音の粒を揃えて、輪郭を出します。リミッターは音圧を上げるのに用いられます。
この工程が抜けると、レコーディングした音源の迫力が足りない音源が出来てしまいます。
そして、PANをトラックごと左右に振り分けます。
この作業は、曲の印象を大きく変えるので重要です。
ある程度満足したら
「耳を休めてまた音源を聴く」
という作業を繰り返しましょう。ずっと同じ音源を聴いていると誰でも耳が慣れて、改善点を発見しにくくなります。 時間があれば1日あけて、聴くといいです。
マスタリング
マスタリングとは、最終的な磨きの作業です。
トラックダウンで一応曲が完成したものの、他の曲と比べると、音量、音質ともにバラバラだったりします。そこを磨き上げる作業がマスタリングです。
トラックの順番を決める作業もこの一部です。
そして、最後に、書き出しをしたら完成です。
これを経て、ようやくリスナーの手に渡るのです。
レコーディングはいい音で
せっかくのレコーディングをいい楽器のいい音で録りたいという人は「楽器レンタルサービス」を利用するのがいいでしょう。月額料金で自分の好きな楽器をレンタルすることができます。
まとめ
以上がレコーディングの流れです。
レコーディングは、初心者にとっては難しく、経験やちゃんとした知識がないからといって、避けてしまいがちです。
しかし、音の録り方や機材の使い方、セッティング方法など、理解するだけで簡単にレコーディングすることができます。
なにをするにしても経験が大事です。
最初はだれでもうまくいかないものです。
少しずつ経験を重ねていくうちに、いつの間にかレコーディングスキルが身についているはずです。