ブログ 音楽 音楽理論

ダイアトニックコードの成り立ちを理解しよう〜トニック、サブドミナント、ドミナントの関係性〜

投稿日:2022年1月11日 更新日:

みなさん、こんにちは!

この記事では、ダイアトニックコードの関係性について解説します。

音楽理論を学ぶ上でダイアトニックコードの理解は必須です。

しっかり理解してくださいね。

ダイアトニックコード

ダイアトニックコードってなんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか?

ダイアトニック・コード【diatonic chord】

ダイアトニックコードとは、スケール上で成り立つ7つのコードのことです。ダイアトニックコードは3音構成によるもの(トライアド)と4音構成によるものとに分けられます。

ダイアトニックコード(トライアド)

3音構成によるダイアトニックコードを「トライアド」と呼びます。

ダイアトニックコード

◆Cメジャースケールの場合

構成音はCから始まる7音「ドレミファソラシ」です。 この7音からできるコードがダイアトニックコードです。

もっと詳しく見てみましょう!

  • ドミソ=「C」
  • レファラ=「Dm」
  • ミソシ=「Em」
  • ファラド=「F」
  • ソシレ=「G」
  • ラドミ=「Am」
  • シレファ=「Bm-5」

つまり、Key=Cのダイアトニックコード(トライアド)は

『C Dm Em F G Am Bm-5』

この7つの和音(コード)がCのダイアトニックコードなのです。

ダイアトニックコード(4和音)

これまで、見てきたのは3和音(トライアド)でしたが、さらに1音足して、4和音のダイアトニックコードを作れます。

ダイアトニックセブンスコード

※4和音なのでセブンスコードとなります

  • ドミソシ=「CM7」
  • レファラド=「Dm7」
  • ミソシレ=「Em7」
  • ファラドミ=「FM7」
  • ソシレファ=「G7」
  • ラドミソ=「Am7」
  • シレファラ=「Bm7-5」

つまり、Key=Cのダイアトニックセブンスコードは

『CM7 Dm7 Em7 FM7 G7 Am7 Bm7-5』

この7つの4和音(セブンスコード)がCのダイアトニックセブンスコードなのです。

コードの関係性

続いてダイアトニックコードの関係性について見ていきます。

ダイアトニックコードは、「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」に分類することができます。

コードの性質
  • トニック
  • サブドミナント
  • ドミナント

これらの間にはおもしろい関係性があるのです。

トニック(tonic)

まずはトニックについて解説します。

トニックは、「着地点」と覚えると良いです。

主音」とも呼ばれ、コード進行では着地感(安定感)のあるこのトニックで始まり、終わることが多いです。

»»Instagram【トニック】

サブドミナント(subdominant)

サブドミナントは、「下属音」とも呼ばれ、やや不安定なコードです。

トニックにも、ドミナントにも移行する性質があります。

コード進行では、脇役的なポジションで、コード進行にバリエーションを与えます。

»»Instagram【サブドミナント】

ドミナント(dominant)

ドミナントは、「属音」とも呼ばれ、不安定な和音です。

トニックへ向かう力が強く、その進行を「ドミナントモーション」と言います。

»»Instagram【ドミナント】

引用ですが、こんな感じです。

・トニック【tonic】
キー(調)の基礎となるスケール(音階)の出発点にあたる音で、主音といわれる。それ以外の音に対する支配力を持ち、トーナリティ(調性)の確立の基礎となる。また、トニック・コードの意味で使われることもある。

・サブドミナント【subdominant】
トーナリティ(調性)の基盤となるスケールの第4音を指し、隣り合わせた第5音(ドミナント)に次ぐ主要な音とされる。サブドミナント・コード(下属和音)の意味で使われることもある。

・ドミナント【dominant】
スケール(音階)の5度上の音を指し、トニック(主音)に次いで、調性の確立にとって重要な音とされる。(属和音)

ここまでの内容が理解できなかった人は、とりあえずスケールの第1音がトニック、第4音がサブドミナント、第5音がドミナント、と覚えて下さい。

Cメジャースケールでは、「ド」がトニック、「ファ」がサブドミナント、「ソ」がドミナントにあたります。

Key=Cで考えてみよう

Key=Cの時、ダイアトニックコードをこのように呼びます。

  • C(ドミソ)・・・トニックコード
  • F(ファラド)・・・サブドミナントコード
  • G(ソシレ)・・・ドミナントコード
トニックサブドミナントドミナント

特徴を簡単にまとめるとこんな感じ

  • トニック=安定している
  • サブドミナント=やや不安定であるが、ドミナントほどには不安定でない
  • ドミナント=不安定である

この安定、不安定というのはコード単体が安定か不安定かということではなく、あくまでそのキーでの安定、不安定になります。

今回の例で言うと、「キーがCメジャーのとき、Cは安定」、「キーがCメジャーのとき、Fはやや不安定」、「キーがCメジャーのとき、Gは不安定」と言うことです。 キーがGになれば、「G」はトニック=”安定”になります。

コード進行から見てみよう

それでは、コード進行からトニック(T)、サブドミナント(SD)、ドミナント(D)の関係性を見ていきます。

このようなコード進行があったとします。

  1. 1.C → F → G7 → C
  2. 2.C → G7 → C
  3. 3.C → F → C

それぞれ音のつながりを考えます。

1.トニック→サブドミナント→ドミナント→トニック

「C→F→G7→C」というコード進行は、トニック→サブドミナント→ドミナント→トニックという動き

トニック(Ⅰ)からスタートし、サブドミナント(Ⅳ)を経由し、ドミナント(Ⅴ)へさらに上がり、トニック(Ⅰ)へ着地するため、強い着地感が得られます。

  • 強い着地感がある
  • 上行進行(Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ)からの着地
2.トニック→ドミナント→トニック

「C→G7→C」は、トニック→ドミナント→トニックという動き

トニック(Ⅰ)から、一気にドミナント(Ⅴ)まで移動して、トニック(Ⅰ)へ着地するので、強い着地感があります。

  • 強い着地感がある
  • お辞儀の音楽
3.トニック→サブドミナント→トニック

「C→F→C」は、トニック→サブドミナント→トニックという動き

トニック(Ⅰ)から途中のサブドミナント(Ⅳ)へ移動し、トニック(Ⅰ)へ着地。

ドミナント(Ⅴ)からの着地より弱い。

  • 強い着地感はない
  • 終止感は一応ある

まとめ

ダイアトニックコードについてまとめると

  • 「トライアド」と「セブンスコード」の2種類
  • 7種のダイアトニックコードから成り立つ
  • トニック、サブドミナント、ドミナントに分類される

コード進行というものは、それぞれのコードの持つ特性によって大きく変わります。そのコードの持つ役割を理解し、あなたが表現する音楽の幅を広げていきましょう!

»»インスタグラム【ダイアトニックコード】

-ブログ, 音楽, 音楽理論
-

執筆者:

関連記事

サブドミナントマイナー

【音楽理論講座】終止の種類について 全終止・偽終止・サブドミナント終止(変終止/アーメン終止)・サブドミナントマイナー終止

みなさん、こんにちは。 春ですね。だんだん暖かくなってきた今日この頃。 今日はコード進行における「終止(しゅうし)」について、その詳細と種類、使用例などについて解説していきます。 終止とは 「終止」と …
no image

【初心者向け】おしゃれを演出できるギターのセブンスコードとコード進行を紹介します

みなさんこんにちは。 ギター初心者 ギターのセブンスコードってなに?セブンスコードはどんなときに使うの? 今回はギターのセブンスコードやおしゃれなコード進行を紹介します。 セブンスコードの種類 まず、 …
2021年 購入品

【2021年版購入品ランキング】買ってよかったと思う僕の愛用品

みなさん、こんにちは。 2021年も残すとこあと少し! 今年1年を振り返ってみると、いろんな物を買いました。 今回はその中から買ってよかった物をランキング形式でご紹介します。 それでは、5位から順に発 …
フォロワーが増える仕組み

【#Instagram】フォロワーが増える仕組みを知ろう(投稿頻度や投稿する時間帯)

インスタグラムでUGCがUGCを呼ぶ好循環を生むためには、「UGC投稿をしてくれる良質なフォロワーを増やす」ことが重要です。 この記事では、多くの人に見てもらえるアカウントを育てるためのテクニックを紹 …
確定申告

【確定申告とは?】確定申告をしなければいけない人はどんな人?しないとどうなるの?

「確定申告」ってなんか聞いたことあるな。 こんな人は多いはずです。 会社員の方は、会社の方で年末調整をやってると思いますが、中には副業から収入を得ている人も少なくないはずです。 複業収入がある方は、収 …