現代音楽シーンで、作曲するにしても、レコーディングするにしても、欠かせないのが “DAWソフト”です。DAWソフトとは楽曲を制作するためのパソコン用ソフトのことです。
DAWでできること
DAWとはDigital Audio Workstationの略で、パソコン上で音声、音源の録音、編集、ミキシング、編曲など、一連の作業ができるソフトのことを言います。
DAWを使うメリット
・ レコーディング
・ ネット配信、共有
を簡単かつ効率的に行える点です。
【作曲、編曲】 DAWソフトを使えばゼロから自分の好きな音楽を作れる ↓ 【レコーディング】 楽器を演奏し、その音源をDAW内へ録音し、マスタリング(音量バランス調整)ができる ↓ 【配信、共有】 作った音源をYouTubeなどへ配信、またはバンドメンバーへ共有など手軽にできる
必要機材
- パソコン
- オーディオインターフェース
- ヘッドホン(イヤホン)
(最低これだけあれば誰でもはじめられる)
- モニタースピーカー
- MIDI鍵盤、楽器
(加えてこれらがあれば完璧)
【パソコン】
まずパソコンはあり程度スペックが高いものを買いましょう。 どういうものかというと…
・プロセッサ(CPU)→処理の速さのことで 2.0GH以上
・コア数→人間でいう頭脳の数で クアッド(4)コア以上
・メモリ→CPUが処理を行うのに必要なデータを一時的に読み込むための装置 できれば16GB
・ストレージ→データを保存する記憶装置 SSD 512GB以上
これを満たすスペックを選びたいですね。 妥協して買ったが故に、処理が遅い、容量が不足なんてことになったら、作業が捗りません。
そして迷ったら”Mac”にしましょう。家だけでやる人なら “iMac”、スタジオ持ち運びする人なら “MacBook Pro(13インチ)”がいいと思います。
直感的に操作できるので、生産性が上がるはずです。デザインもシンプルでかっこいいのでモチベUPにもつながります。
Apple storeなら、分割手数料がかからず購入できるので、貯金に余裕がない人でも今すぐはじめられます。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
Mac製品の失敗しない選び方【Macを選べば新しい世界が広がります】【オーディオインターフェース】
次に必要になるのが、オーディオインターフェースです。インターフェースとは機器と機器を繋ぐモノです。
マイクや楽器の音の信号をパソコンに入れる際、インターフェースを介して入力します。また、逆にパソコン内の音をインターフェースを介して出力します。 つまりインターフェースにスピーカーやイヤホンを繋ぎ、出力(モニタリング)するのです。 その際の入出力の音量もインターフェースで調整できます。
これから本気で音楽をやっていくのであれば、これを買うべきです。
『 apollo twin x 』 /Universal Audio
理由については、こちらの記事で解説しています。
【失敗しない】オーディオインターフェースの選び方【ヘッドホン】
ヘッドホンは制作したトラックの細かい音を聴くのにとても重要なアイテムです。
ヘッドホンと言っても、安いのから高額なモノまで、たくさん種類があり迷ってしまいますよね。
いろんなメーカーのヘッドホンがあって迷ってしまう人や、普段使用しているヘッドホンと音楽制作に使用するヘッドホンの違いがわからない人は、この記事で紹介してますので、参考にしてみてください。
【エンジニア向け】ヘッドホン選びこそが上達への近道【モニタースピーカー】
予算に余裕があれば、モニターも買いましょう。サウンドチェックに必須のアイテムです。
モニタースピーカーは音を聴きながら作業していく上で、大事になります。
3万円程度あれば左右両方買えます。
【MIDI鍵盤】
ピアノが弾けない人でも持っておきたいのが、MIDI鍵盤です。
DTMはギターやベース、ドラムを持っていなくても、鍵盤ひとつあれば、MIDIの打ち込みが効率よくでき、曲を作ることが出来ます。
コードを知らない人でも、弾いたコードが画面に表示されるので、そこからコードの学習をすることができるので安心です。
【DAW】
そしてメインのDAW
主なDAWソフトはこんな感じです。
- Pro Tools (Avid)
- Logic Pro X (Apple)
- Cubase (steinberg)
- FL studio (Image Line)
- Studio One (PreSonus)
- Ableton Live (Ableton)
- Cakewalk (BandLab)
主に上3つを押さえておけば問題ないです。
Pro Tools
・プロの現場では基本コレ!
・エンジニアになりたい人向け
・導入予算が高い
・初心者にはオススメできない
プロの現場で必ずと言っていいほど使用されているのがこの「Pro Tools」です。業界標準DAWということです。Pro Toolsは特にオーディオ波形を録音するのに優れ、楽器を演奏し録音するプロにとって、オーディオ波形の録音、編集、管理に特化している点が支持されてます。また自宅で録音したデータもそのままスタジオに持ち込み、編集できるのもメリットです。
逆にMIDI、打ち込みなどは他のDAWに劣るので、DJやクラブミュージックをやろうとしている人にはあまり向いていないかもしれません。
Logic Pro X
・Macユーザーのみ使える
・ユーザー人口が多いので問題解決が早い
・低コストで初心者にオススメ
・互換性がよい
Mac専用のDAWで、オーディオとMIDIともに定評があります。最初から付属されているApple Loopsや高品質なプラグインを使えば本格的な楽曲制作ができるので、僕も愛用してます。
また、Drummer機能を使うと、ドラマーが自動で曲に合わせて叩いてくれるので、とりあえずドラムのビートを入れたい、ドラムが入るとどんな雰囲気になるのかって時に便利です。そしてLogicは、iPhone、iPadとリモートで接続し、録音、ミキシングできる点も便利です。別の記事でも紹介する予定なので、参考にしてみてください。
Cubase
・人気No.1
・あの中田ヤスタカも使用
・コードアシスタント機能付き
国内ではNo.1シェアです。ということもあり、困ったら、ググればすぐ解決策が見つかる点も嬉しいです。logic同様、見やすく色分けされたトラックも作業効率が上がります。
Cubaseにはコードアシスタント機能があり、進行コードを提案してくれます。音楽理論を学んでない人でも、直感的にコードを並べて曲が作れてしまいます。
FL Studio
・マルチタッチ機能対応
・永久無償でアップデート
海外では愛用者が多く、世界標準のDAWと言えるでしょう。外国だから、日本人には難しいかな?なんて思いますが、操作性は非常に簡単なので初心者でも簡単に使いこなせます。付属のプラグインも完成度が高いため、直感的に音楽が作れ、ダンスミュージックをやりたい人には超おすすめです!
Studio One
・プロのエンジニアも愛用
・マスタリング機能が優れている
日本でも普及して、愛用者が増えています。その理由として、他のDAWに比べ、音質がいいという人もいるくらいです。それに加えてマスタリング機能も優れているのも有名です。他のDAWで楽曲制作し、Studio Oneでマスタリングするというユーザーもいるくらいです。
Ableton Live
・直感的でシンプルなデザイン
・海外では定番DAW
海外でど定番のDAWでエレクト系ダンスミュージックに定評があります。音質が悪いとの声もありますが、それは前の話。今は良くなってますのでご安心を。プラグインも質が高く、海外でトップシェアなので、後悔するということはありません。しかし、国内では使用者が限られているので、初心者にはおすすめしません。
Cakewalk
・SONAR Premium同等の機能
・Windowsのみ
元々はSONAR(約6万円)という有料版DAW。なので無料とはいえ、性能は他のDAWに劣りません。無料でそのクオリティーなら、初心者のファーストチョイスには最高。しかしMacユーザーは使用できない点は残念です。米津玄師さんがボカロP時代使用していたことでも有名ですね。(ちなみにMacのフリーソフトではGarage Bandがあります)
以上7種類のDAWを紹介しました。
DAWによって音楽の傾向、性能がさまざまです。
選ぶ時のポイントは
・環境や経験値
・予算
以上の3点です。
まずは音楽のジャンル。
やりたい音楽にジャンルが
・バンド形式であれば
→Pro Tools , Logic , Cubase
・EDMダンスミュージック
→FL Studio , Ableton Live , logic
・エンジニアになりたい
→Pro Tools , Studio One
・プロデューサー、ボカロP
→Cubase
このような選び方でいいと思います。
次に環境や自身の経験値です。
初心者であれば
→Logic , Cubase , FL Studio あたり
音楽仲間がいる人
→メンバーや友人と合わせる。
理由はファイル共有がスムーズにでき、困った時、解決しやすいです。
そして予算は1番迷うところだと思います。
しかし、プロになりたい人、本気でやりたい人であれば妥協せず、お金をかけましょう。
安いのを使ってみても、自分のレベルが上がるにつれて、物足りなさを感じ、結局上位ランクを買うという話はよく聞きます。(同じDAWソフトの中でもグレードがあるので)
いかがでしたか?
DAWを始めようと考えてる人の参考になれば幸いです。