インターネットの普及により、アフィリエイトで副収入を得たり、本業とする人たちが増えています。アフィリエイトで得た収入は確定申告が必要なのでしょうか?
確定申告をしなかった場合どんなペナルティがあるのでしょうか。
アフィリエイト
アフィリエイトとは、サイトやブログで他人の商品、サービスを紹介し、ユーザーがそのサイトから商品を購入することで、成果報酬(広告収入)を受け取ることができる仕組みです。
所得と収入の違い
まず、ココをおさえておきましょう。
所得=収入-必要経費
所得とは、収入から経費を差し引いた金額のことです。
所得税は、所得に対して課税されます。
経費は主に以下のようなものがあります。
賃借料
業務を行うために事務所を借りている場合は、事務所の賃借料・光熱費が経費となります。自宅を作業場としている場合は、アフィリエイト業務のために明らかに使用していると明らかにできる区分のみ経費として計上できます。
光熱費
光熱費のうち、アフィリエイト業務として使用された電気代は、経費となりますが、ガス・水道代は、経費として認められません。
通信費
サーバー使用料・独自ドメイン使用料・インターネット使用料・スマートホンの通信費などは経費となります。
新聞図書費
アフィリエイト業務遂行上、深い知識が必要となる際などに購入した書籍や、新聞・雑誌の定期購読などのために必要な費用は経費となります。
交通費
アフィリエイト業務遂行上の打ち合わせのための交通費、取材などのための交通費・宿泊費は、必要経費となります。
消耗品費
印刷用紙・インクなどの消耗品のほか、10万円未満のパソコンなどは、消耗品費となり経費として認められます。パソコンなどの機器代金が10万円以上の場合は、減価償却費として計上します。
支払手数料
ASPの振込手数料など、各種振込手数料は経費となります。
アフィリエイトの収入は確定申告が必要?
まず、アフィリエイトの収入があれば原則、確定申告はしなければなりません。
アフィリエイト収入があるが確定申告をしなくていい条件
- 副業からの所得が年間20万円以下の場合
- 給与所得がなく、アフィリエイトの所得が48万円以下の場合
年収2,000万円以下の給与所得者でアフィリエイトなどの副業からの所得が年間20万円以下の場合は確定申告は「不要」です。
つまり、年収にかかわらず、アフィリエイトなどの副業からの所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要なのです。
また、働いていない(給与所得がない)主婦などは、アフィリエイト所得が48万円以下であれば、確定申告は不要になります。
給与がアルバイトなどで少額の場合も、アフィリエイトの所得が20万円を超えても給与所得と合わせて48万円以下であれば所得税はかからないので、確定申告は不要です。
アフィリエイト収入は事業所得?雑所得?
所得税法では、個人が得た所得について、その性格によって10種類に区分しています。
アフィリエイトの収入は、事業所得、雑所得のどちらかに分類されます。
(1)事業所得……サービス業や飲食業、小売業などの事業から発生する。
総収入金額から必要経費の金額を差し引く。
(2)雑所得……老齢基礎年金などの公的年金や、作家以外が受け取る原稿料などの所得。
公的年金は収入金額から法律で決められた公的年金控除額を差し引く。
上記以外は、総収入金額からその収入を得るために支出した金額を差し引く。
同じアフィリエイトの収入でも、個人事業主がアフィリエイトをして生活の糧を得ていれば、その収入は「事業所得」です。
一方、会社員が副業として週末だけアフィリエイトをしている場合、その収入は「雑所得」に区分される可能性があるのです。
ご自身の収入が事業所得なのか雑所得なのかを判断するのは税務署です。確定申告の際は、所轄の税務署へ問い合わせてみるのがいいでしょう。
■確定申告についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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