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【応用編】さまざまなコードの種類 オーギュメント(aug)、ディミニッシュ(dim)、フラットファイブ(♭5)

投稿日:2022年1月31日 更新日:

今回はさまざまなコードの種類について解説します。

この記事で学べる内容です。

  • オーギュメント(aug)
  • ディミニッシュ(dim)
  • フラットファイブ(-5,♭5)

よく出てくるコードなのでしっかり覚えましょう。

オーギュメント(aug)

オーギュメントとは、「メジャーコードの5度音を半音上げた状態のコード」です。

「〇aug」と表記されます。

augment=「増やす」

ディミニッシュコード(dim)などとあわせて、特殊な構成音を持っているコードとして知られています。

オーギュメントコードの構成

オーギュメントの構成は以下の通り

  • ルート
  • 完全3度
  • 増5度

メジャーコードの5度の音が半音上がり「増5度」になります。

コード「C」を例に考えてみると

通常Cメジャーコードは

  • ド (1度)
  • ミ (3度)
  • ソ (5度)

なのに対し、オーギュメントは

  • ド (1度)
  • ミ (3度)
  • ソ#(増5度)

5度の音が「完全5度→増5度」ソ→ソ# になります。

→Caug(Cオーギュメント)

オーギュメント

5度の音は安定感を出す音

オーギュメントの音の特徴は「不安定な響き」です。

これは5度の音が半音上がっているからです。

5度の音は安定感を決める音なのです。

オーギュメントの使用例

ここでオーギュメントの使用例を紹介します。

  • 代理コード
  • クリシェ

代理コード

オーギュメントコードは、メジャーコードの雰囲気を変化させる代理コードとして使用できます。

C→Caug→C

C→Caug→F→G

クリシェ

オーギュメントコードは、コードを少しずつ変化させる「クリシェ」というテクニックにも役立ちます。

クリシェとは、あるひとつの音を順番に上げたり下げたりすることで、同じルートのコードの中で動きを出します。

「C」のクリシェはこんな進行があります。

C → CM7 → C7 → C6(I → IM7 → I7 → I6)

マイナーコードのオーギュメント

オーギュメントは「メジャーコードの5度の音を半音上げたコード」と紹介してきました。

では、これをマイナーコードでやったらどうなるんでしょうか。

これがまたおもしろいので、別の記事で解説します。

興味がある人は下のリンクから飛んでみてください。

ディミニッシュ(dim)

次にディミニッシュコードを見ていきましょう。

ディミニッシュコードの構成

ディミニッシュコードの構成は以下の通り

  • ルート
  • 減3度
  • 減5度

マイナーコードの5度の音が半音下がります。

ディミニッシュコードは「マイナーコードの派生形」です。

コード「C」を例に考えてみると

通常マイナーコードは

  • ド (1度)
  • ミ♭(短3度)
  • ソ (5度)

ですが、ディミニッシュコードは

  • ド (1度)
  • ミ♭(短3度)
  • ソ♭(減5度)

5度の音が半音下がります。(ソ→ソ♭)

→Cdim(Cディミニッシュ)

原型はマイナーコードなので「短3度」
5度の音は「完全5度→減5度」ソ→ソ♭ になります。

ディミニッシュ

ディミニッシュの使用例

ディミニッシュの使用例を紹介します。

  • パッシングディミニッシュ
  • ドミナントセブンスコードの代理

パッシングディミニッシュ

パッシングディミニッシュとは、上昇するコード進行でつなぎの役割をするコードを挟むことを指します。

例えば「C → Dm」というコード進行があったとしましょう。

ベース音が「ド→レ」と上昇する間に「ド#」のdimを入れると

C → C#dim → Dm

「経過的コード」として使用するディミニッシュコード、これがパッシングディミニッシュです。

ドミナントセブンスコードの代理

あるセブンスコードと、そのルート半音上をルート音とするディミニッシュコードは、それぞれ構成音に三つの共通した音を持っています。

G7の構成音:ソ、シ、レ、ファ
G#dimの構成音:ソ#、シ、レ、ファ

つまりコードの響きが似ているのです。

フラットファイブ(-5,♭5)

メジャー/マイナーコードの構成音のうち、5度の音を半音下げたものを「フラットファイブ」コードと呼びます。

一般的に「〇-5」や「〇♭5」と表記します。

フラットファイブの構成音

構成音は以下の通りです。

「C7」と「C7-5」

C7=ド、ミ、ソ、シ♭
C7-5=ド、ミ、ソ♭、シ♭

「Cm7」と「Cm7-5」

Cm7=ド、ミ♭、ソ、シ♭
Cm7-5=ド、ミ♭、ソ♭、シ♭

このように、5度の音が半音下がった形になります。

フラットファイブ

まとめ

まとめると

  • ○aug→増5度
  • ○dim→減3度、減5度
  • ○♭5→減5度

いずれも5度の音が動くので「不安定な響き」になります。

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