今回はさまざまなコードの種類について解説します。
この記事で学べる内容です。
- オーギュメント(aug)
- ディミニッシュ(dim)
- フラットファイブ(-5,♭5)
よく出てくるコードなのでしっかり覚えましょう。
オーギュメント(aug)
オーギュメントとは、「
「〇aug」と表記されます。
augment=「増やす」
ディミニッシュコード(dim)などとあわせて、特殊な構成音を持っているコードとして知られています。
オーギュメントコードの構成オーギュメントの構成は以下の通り
- ルート
- 完全3度
- 増5度
メジャーコードの5度の音が半音上がり「増5度」になります。
コード「C」を例に考えてみると
通常Cメジャーコードは
- ド (1度)
- ミ (3度)
- ソ (5度)
なのに対し、オーギュメントは
- ド (1度)
- ミ (3度)
- ソ#(増5度)
5度の音が「完全5度→増5度」ソ→ソ# になります。
→Caug(Cオーギュメント)
5度の音は安定感を出す音オーギュメントの音の特徴は「不安定な響き」です。
これは5度の音が半音上がっているからです。
5度の音は安定感を決める音なのです。
オーギュメントの使用例
ここでオーギュメントの使用例を紹介します。
- 代理コード
- クリシェ
代理コード
オーギュメントコードは、メジャーコードの雰囲気を変化させる代理コードとして使用できます。
C→Caug→C
C→Caug→F→G
クリシェ
オーギュメントコードは、コードを少しずつ変化させる「クリシェ」というテクニックにも役立ちます。
クリシェとは、あるひとつの音を順番に上げたり下げたりすることで、同じルートのコードの中で動きを出します。
「C」のクリシェはこんな進行があります。
C → CM7 → C7 → C6(I → IM7 → I7 → I6)
マイナーコードのオーギュメント
オーギュメントは「メジャーコードの5度の音を半音上げたコード」と紹介してきました。
では、これをマイナーコードでやったらどうなるんでしょうか。
これがまたおもしろいので、別の記事で解説します。
興味がある人は下のリンクから飛んでみてください。
ディミニッシュ(dim)
次にディミニッシュコードを見ていきましょう。
ディミニッシュコードの構成ディミニッシュコードの構成は以下の通り
- ルート
- 減3度
- 減5度
マイナーコードの5度の音が半音下がります。
ディミニッシュコードは「マイナーコードの派生形」です。
コード「C」を例に考えてみると
通常マイナーコードは
- ド (1度)
- ミ♭(短3度)
- ソ (5度)
ですが、ディミニッシュコードは
- ド (1度)
- ミ♭(短3度)
- ソ♭(減5度)
5度の音が半音下がります。(ソ→ソ♭)
→Cdim(Cディミニッシュ)
原型はマイナーコードなので「短3度」
5度の音は「完全5度→減5度」ソ→ソ♭ になります。
ディミニッシュの使用例
ディミニッシュの使用例を紹介します。
- パッシングディミニッシュ
- ドミナントセブンスコードの代理
パッシングディミニッシュ
パッシングディミニッシュとは、上昇するコード進行でつなぎの役割をするコードを挟むことを指します。
例えば「C → Dm」というコード進行があったとしましょう。
ベース音が「ド→レ」と上昇する間に「ド#」のdimを入れると
C → C#dim → Dm
「経過的コード」として使用するディミニッシュコード、これがパッシングディミニッシュです。
ドミナントセブンスコードの代理
あるセブンスコードと、そのルート半音上をルート音とするディミニッシュコードは、それぞれ構成音に三つの共通した音を持っています。
G7の構成音:ソ、シ、レ、ファ
G#dimの構成音:ソ#、シ、レ、ファ
つまりコードの響きが似ているのです。
フラットファイブ(-5,♭5)
メジャー/マイナーコードの構成音のうち、5度の音を半音下げたものを「フラットファイブ」コードと呼びます。
一般的に「〇-5」や「〇♭5」と表記します。
フラットファイブの構成音構成音は以下の通りです。
「C7」と「C7-5」
C7=ド、ミ、ソ、シ♭
C7-5=ド、ミ、ソ♭、シ♭
「Cm7」と「Cm7-5」
Cm7=ド、ミ♭、ソ、シ♭
Cm7-5=ド、ミ♭、ソ♭、シ♭
このように、5度の音が半音下がった形になります。
まとめ
まとめると
- ○aug→増5度
- ○dim→減3度、減5度
- ○♭5→減5度
いずれも5度の音が動くので「不安定な響き」になります。