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イコライザーはなぜ必要?【まずは周波数特性を知ろう】

投稿日:2020年12月9日 更新日:

イコライザー (Equalizer) とは、音声信号の周波数特性を変更する音響機器です。

特定の周波数帯域を強調(ブースト)または減衰(カット)することができ、音質の補正や改善、積極的な音作りができます。

イコライザーの種類

イコライザーは3つに分けられます。

  • グラフィックイコライザー
  • パラメトリックイコライザー
  • ハイパスフィルター/ローパスフィルター

グラフィックイコライザー

グラフィックイコライザーは、調整できる周波数帯域が指定され、その帯域の音量を上下させて強弱させることにより調整することができます。
楽器用のエフェクターもそのひとつです。

▼使われているところ
iTunes
PC
スマホのアプリ
カーステレオ
各種オーディオ機器

パラメトリックイコライザー

パラメトリックイコライザーとは、DAWの各トラックに標準搭載されているイコライザーです。
かなり直感的に操作でき、音作りが楽です。
位置が固定されたグラフィックイコライザーと違い、加工する周波数帯域を自由に設定することができます。

Logic Pro X

エフェクタータイプのモノもあります。

ハイパスフィルター/ローパスフィルター

フィルターとは、設定した一定部分の周波数帯域をカットしたり、音域にスペースを作り音を重ねるなどの用途で使われます。

ハイパスフィルター(HPF)

ローカットフィルター
設定した値より高い周波数の音はそのまま出力
設定した値より低い周波数の音はカット(除去)

ローパスフィルター(LPF)

ハイカットフィルター
設定した値より低い周波数の音はそのまま出力
設定した値より高い周波数の音はカット(除去)

音の周波数

音は低音、中音、高音にわけられます。

低音(300Hz以下)
中音(300〜1kHz)
高音(1kHz以上)

人間が聞き取れる音(可聴周波数)は低い音で20Hz、高い音で20〜20kHzと言われています。

モスキート音=17kHz
テレビやラジオ=15kHz

可聴周波数域をベースで説明すると

▼~50Hz あたり
超低域 
よく聴かないと耳では聴こえない重低音
音の輪郭が薄くなります。

▼120Hz あたり
低音域 ベース、ロー
耳で感じ取れる低音域で、低音が足りない場合ブーストし、スッキリさせたい場合カットします。

▼400Hz あたり
低音よりの中音域 ローミドル
音の輪郭に大きく影響し、動き回るベースフレーズを弾く時はこの辺を上げるといいです。

▼800Hz あたり
高音よりの中音域 ハイミドル
音の輪郭に大きく影響し、アタック音や音の抜けに影響するので、ピック弾きは上げると良い感じになる。

▼2kHz あたり
高音域 ハイ、トレブル
金属音的な印象の音で、耳障りな音もこの音域

▼10kHz〜
超高音域 プレゼンス
耳で感じ取るのが難しくなってくる

イコライザーの設定

主にこの3つです。

①フラット型
②ドンシャリ型
③かまぼこ型

フラット型

イコライザーの設定をいじらない もしくは、高域を下げ、右肩下がりに

→シンプルな設定で楽器やアンプの個性がそのまま出る

ドンシャリ型

中音域をカットする 高音と低音が際立ち、音のメリハリがでる スラップ奏法に最適

→ロック、ジャズと相性がいい

かまぼこ型

ドンシャリと逆で高音低音を下げる 耳に優しい、柔らかい音になる

→ボーカルの中域を目立たせられる

EQは引き算で使う

イコライザーは、基本的に引き算(カット)の目的で使用します。むやみにブーストしません。
なぜなら、いろんな楽器の音が重なる曲では、どの楽器もブーストしたのでは、音がぶつかり合ってしまいます。
特定の音を持ち上げるよりも、その周辺の音をカットし、相対的に強調させた方がいいということです。
しかし、ギターソロなど目立たせたい部分では、イコライザーをブースター代わりとして使うこともあるので覚えておきましょう。

オススメEQ

PA-1QB (Free The Tone)

僕もメインで使用しているのがこちら。

細かい設定が可能なアナログイコライザー
スイッチャーとMIDI接続でプリセットを呼び出せます。

全てアナログ回路で構成されており、楽器の持つ豊かな音色はアナログ信号のまま処理されるため、繋ぐだけで音がきれいになるのが事実です。

PA-1QG(ギター用)もあります。

Microtubes X7 (DARKGLASS)

グラフィックイコライザー搭載の歪み系プリアンプ
歪み系プリアンプを多用する人にはオススメ

低音成分にコンプをかけたり、クリーンな低音に歪ませた高音成分をミックスすることができます。

ツマミがLEDで光るので、暗いライブハウスで操作しやすいです。

Microtubes X7 (DARKGLASS)
created by Rinker

GE-10 (BOSS)

言わずと知れた名器で、1976年から1985年まで生産されていたBOSSの初代イコライザーです。

入力切替が搭載されているため、ギターベースはもちろんキーボード等にも使用できます。

アナログならではの抜群の音の太さが現在でも人気のモデルです。

僕も2つ所持してますが、ギターベース以外の楽器でも使い勝手がいいです。

残念ながら生産は終了していますので、メルカリヤフオクで探してください。

SSL 4000 Collection (WAVES)

最後はプラグインです。

あの伝説的なSSL 4000 Seriesコンソールのチャンネルストリップ、バス・コンプレッサーを、細部までモデリング

Waves SSL 4000 Collectionは、伝説的なSSL 4000 Seriesをベースに細心の注意を払ってモデリングされた4つのプラグインのバンドルです。

〈4つのプラグイン〉
E-Channel、G-Master buss Compressor、G-Equalizer、G-Channel

SSLとは、Solid State Logic社の事。「4000 Collection」とは、SSL社の4000 Seriesアナログ・ミキシング・コンソール卓の事を指します。

少しお値段はしますが、興味のある方は使ってみると、良さがわかると思います。

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